毎月の経理作業が8時間から4時間に削減。
棚卸機能で在庫の集計作業も向上しました。

愛隣館さまメインカット

結びの宿 愛隣館

業態 | 旅館

課題 | 非効率な発注業務(電話・FAX)
       時間のかかる棚卸

エリア| 東北

宮沢賢治ゆかりの地、岩手県花巻市にある「結びの宿 愛隣館」は1960年創業の老舗旅館です。100の客室と3つの大浴場を抱えた館内には、混雑状況を測定するセンサーやチェックアウト時の自動精算機など、様々な場所にITが整備されています。

3代目社長の清水隆太郎氏は旅館業務のIT化を進め、2019年に『BtoBプラットフォーム 受発注』を導入。経理作業が8時間から4時間に短縮したほか、仕入れや棚卸作業も向上しました

  • 💡ここがポイント!


  • 毎月の経理処理時間が8時間から4時間に短縮

  • 棚卸機能の活用で在庫管理の「見える化」に成功

  • 毎日の原価計算が30分から2分で完了

ーペーパーレスと軽減税率対応で、仕入れ管理をIT化

2019年に仕入れ管理をIT化されていますが、きっかけは何でしたか?

 

代表取締役社長 清水 隆太郎 氏(以下清水社長):いろいろな効率化を進めていくと、旅館業は旧態依然としていて、紙の伝票類ばかりだということに気づかされます。予約も売上も発注も経理も、すべて伝票に記入することから始まるわけです。

そのやりとりの過程で何度も「なんて書いてある?」とか「昨日の伝票はどこ行った?」とか「発注の日時を確認して!」などという場面があり、そのたびに伝票類の保管場所に走り、紙の束をめくって該当する伝票を探し出し、字が読めないからみんなで検討して…と、とにかく無駄が多かったのです。

それを当然と考えていましたが、この無駄を集約すると果たしてどれくらいの時間を浪費しているのかと思うようになりました。おそらく人生において、かなりの時間を無駄にしていると思いました。

そこでバックヤードのペーパーレスを進めていったのですが、決定的だったのが2019年10月に始まった軽減税率制度の対応でした。仕入れ品によって8%、10%と税率が変わりますが、各種紙伝票でどう処理すべきかが大きな悩みでした。ただでさえ伝票の集計に割く時間が長いのに、さらにこれを8%、10%と分けていくのは無理だろうと思ったのです。そこで軽減税率制度のスタートに合わせて、『BtoBプラットフォーム 受発注』の導入を決めました。

清水社長

代表取締役社長
清水 隆太郎 氏

 

 

ー経理、用度、調理各部門で実感される効率性向上

―各現場での成果はどうだったのでしょう?

 

調理部長 袰岩 望 氏:私の前任者は、食材の発注はすべてFAXでした。エクセルで作成した仕入れ品の一覧表を印刷し、数量を書いて1枚ずつFAXし、相手先が話し中なら何度も繰り返し、仕入先から電話の確認に対応するなど、膨大な時間がかかっていたのです。

そういった事務作業とは別に当館はお客様ごとの部屋食、宴会場、レストランと3つのお食事プランあり、扱う食材の種類も膨大になります。エビひとつとっても、ブラックタイガーなのか車エビなのか、甘エビなのかという種類の問題から、冷凍か生食か、殻付きか剥きエビか、有頭か無頭か、サイズも異なります。さらに、献立のリニューアルが毎月ありますので、仕入れ品を特定するだけで一苦労でした。

今はタブレットから『BtoBプラットフォーム 受発注』を使って発注しており、履歴検索も簡単ですし、食材や棚・保管場所ごとのグループ設定も可能です。よく使う食材を一括登録できますし、メニューごとにまとめておけば、月一度の献立改変の際にも戸惑いがありません。

前任者がFAX発注に1~2時間かけていたものが、いまは15分もあれば発注作業が済んでしまいますので、便利に使わせてもらっています。

袰岩様

調理部長
袰岩 望 氏

部屋食
上田様

仕入用度副部長
上田 禎行 氏

仕入用度副部長 上田 禎行 氏:私は酒・飲料・食器・アメニティなど、食材以外のあらゆる備品を管理していますが、やはり問題は扱う品の種類が多いことです。なるべく発注品をまとめて、発注回数を少なくしたいとは思っていますが、物によっては新たな取引先を探すことも少なくありません。

そうした場合でも、システムを使えば仕入れ先の登録が素早くでき、膨大な発注履歴も残りますので、検索にも時間がかかりません。FAXのときに多かった、発注したのに仕入れ先では受けていないといったやりとりが皆無になりました。発注内容の変更もメールで送られますので、言った・言わないがなくなりました。それだけでも、時短は大幅に進んだと感じています。

何より『BtoBプラットフォーム 受発注』の棚卸機能には助けられています。これまでは数カ所に分かれた倉庫を行ったり来たりし、倉庫内でも棚ごとに確認し、紙に記入していかなくてはならなりませんでした。物品の管理状況次第で、伝票を綴じてある別のバインダーを取りに戻ることもあり、とにかく確認が大変でした。それがいまはその場で在庫を見て入力できますので、精神的なストレスは大幅に軽減されました。

経理部長代理 兼 仕入用度 部長 畠山 美香 氏:経理部門はどこもそうだと思いますが、紙の伝票が社内で一番集まるところです。自動化できない細かい仕事はあっても、できるところをすべて自動化できれば、それだけ時短になり効率化も進みます。

食材にしても用度品にしても、仕入れの原価は日々変わりますので、各部署での仕入れの参考になるよう、本部で週に一度、社内宛てに原価一覧を発信しています。この作業はFAX用紙を引っ張り出して原価を集計して一覧にしますが、かつてはこの作業に30分以上かかっていました。

それがシステム導入後は、わずか1~2分で済んでしまいます。楽になったというより、これまでどれくらいの時間を無駄にしてきたかを考えると、恐ろしいとさえ感じました。

また経理部門では、発注書と納品書の単価や数量が合っているか内部チェックをしています。項目ごとに商品×数量を入力し、各項目の合計を縦の列で出す方式なので、社内では「タテヨコ計算」と言っていますが、この作業のために、毎月一度、納品伝票と請求伝票の突き合わせ確認を行っています。これに毎月8時間もの時間をかけていたのです。

BtoBプラットフォーム 受発注導入後は、金額確認も自動で行われるので、棚卸機能の確定を待つだけで済みます。システムで受発注していない仕入れ品はありますので、作業自体は4時間ほどかかっていますが、それでも時間が半減したのは間違いありません。これは助かります。

法人-56_畠山様

経理部長代理 兼 仕入用度
部長 畠山 美香 氏

 

 

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